第3回「福島を忘れない!全国シンポジウム」

2015年7月11日・12日   会場:福島グリーンパレス

 今なお避難生活が続く浪江町、飯館村、葛尾村、川俣町山木屋地区の議員、福島原発被害弁護団から、それぞれ現状報告がありました。
 葛尾村議員は「国は除染したから帰れと言う。しかし除染しても(山は除染の対象外)帰る人は少ない。家の前に放射能汚染物質を積み上げられて、そこに帰れるだろうか。農業が続けられるだろうか。葛尾村は消滅の危機にある。」と、大変厳しい報告がなされました。

 この報告は、翌12日の現地視察で証明されました。
飯館村議員の案内で、村役場で説明を受けました。役場の隣には、高齢者施設があり、事故当時から避難しないで高齢者が暮らしています。避難することのリスクと、施設内で暮らすことの安定を判断してのことで、事故当時から話題になった施設です。

 村内は除染が始まり、汚染物質の膨大な量に圧倒されそうでした。2年前は無人の里山が、一面、黒いフレコンバックに覆われていました。葛尾村でも、目の前はとても美しい家々が並んでいますが、くるりと後ろを振り返ると、道路を挟んで目の前の田んぼは、一面の黒いフレコン畑になっています。

 このような異様な光景は、暴力的な環境破壊と原発事故が現在進行中であることを体現していると実感しました。

葛尾村の民家
国道114号線上に設置された規制線
(帰還困難区域となった浪江町には入れない)