日本原電本店前抗議行動(11月10日)の報告

唯一首都圏にある東海第二原発の再稼働を止めるために『止めよう!東海第二原発首都圏連絡会』が、毎月第一水曜日に、日本原子力発電株式会社本社前で行っている抗議行動に毎回参加し、申入れ書を読み上げて、提出しています。同じく申入れ書を出している東電からは回答があるのですが、原電からは一度も回答がありません。回答が無いばかりか、コロナを言い訳に受け取りにきません。11月10日も、あい変わらず、机と重しが置いてあるだけでしたし、少しでも敷地へ踏み込むと、玄関前に立っている警備員が注意にきます。コロナが鎮まってきているのですから、せめて担当者が受け取りにきてほしいと思います。

2021年11月10日

日本原子力発電株式会社取締役社長 村松 衛 様

               反原発自治体議員・市民連盟
               (共同代表)
                 佐藤英之岩内町議会議員・野口英一郎鹿児島市議会議員
                 福士敬子元東京都議会議員・武笠紀子元松戸市議会議員

地層デ一夕書き換えの責任を認めない原電に、原発を勤かす資格はありません。
来年9月予定の東海第二原発再稼働を中止し、廃炉に向かうよう求めます。

原子力規制委員会更田豊志委員長は11月2日の定例会合で、地質デ一夕に関する審査資料の書き替えが判明した貴社日本原子力発電(以下原電)の敦賀原発2号機について「(審査の)申請を取り下げた方がいいのではないか」と述べ、改善が進まない貴社の対応を批判しました。原子力規制庁はこの日、今年4月に貴社が提出した審査資料でもデータの透明性が確保されておらず、誤記や記載漏れが13力所あったと報告しました。
委員長は会合後の記者会見でも「検査に入っても、なかなか満足な状態にならない」と述ぺています。貴社の弁明が原子力規制委員会に認められないのは、活断層の可能性をしめす「未固結」部分を「固結」と書き換えたことが一部担当者のミスとして、貴社の社長他幹部がその責任を認めていないためです。誰が考えても、こんな重大な資料の改ざんが個人の判断で行えるはずはありません。
しかも敦賀原発の断層資料を書き換えた貴社原電の同じ社員が東海第二原発も担当しています。
この担当者の問題であるとするなら、原電は、東海第二原発の審査資料も全面的に見直さなけれぱならなくなります。それすら行わない無責任な貴社原電には、絶えず危険と隣り合わせの原子力発電所の運転を任せることはできません。
一方、東海村商工会議所などから東海村議会に、東海第二原発の再稼働を推進する請願が出されましたが、議会の審議で請願者は議員からの質問に答えられず、自ら作成したものではなかったことを自己暴露しています。村長選で当選した山田村長は、選挙の際に東海第二原発の再稼働には触れていませんし、県知事選挙の際のNHK出口調査では東海第二再稼働反対が66%を占め、民意は再稼働反対であることを示しています。 以上の理由から、貴社原電に以下の要望をします。

1)敦賀原発の断層資料の書き換えに対する貴社原電社長、他幹部の責任を認め、敦賀原発2号機の再稼働申請を取り消すこと。
2)水戸地裁判決と再稼働に反対する民意に従い、貴社原電が来年9月予定の核燃料装填および原子炉起動をとりやめ、東海第2原発を廃炉に向かう英断をすること。

なお、先月の要請書で、貴社に対する質問を提出し、切手を貼った返信用封筒を添えましたが、いまだ返事がなく遺憾であることを申し添えておきます。